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1994年の今日発生した松本サリン事件。事件現場近くに住む無実の男性がマスコミにより犯人扱いされる報道被害があったことから、テレビ信州がこの日を「メディア・リテラシーの日」に制定しました。
『内田樹の研究室』というブログを運営している、フランス文学者の内田樹氏。その中のメディアリテラシーについてふれた記事では、メディアリテラシーとは「メディアにあふれかえる情報の中から有用でかつ信頼するに足るものを選び出す能力」に加え、「メディアには決して情報として登場してこないものを感知する能力」が必要だと述べています。神戸女学院大学の人気講座を書籍化した本書においては、命がけの知を発信するマスメディアが凋落した最大の原因は、ジャーナリストの知的な劣化がインターネットの出現によって顕在化したことにあるとしています。発信された情報だけを鵜呑みにせず、自分で多角的な要素を取り込み見極めていく力がますます必要なのだと痛感させられます。 MCL編集部(そ)
今日の一冊2376(2019/06/27)