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1926年のこの日、十勝岳が噴火しました。死者・行方不明者144名、負傷者200名、流失・破壊家屋372棟という大災害になりました。
このときの噴火を描いた小説が本書です。突然の火山爆発で家も学校も家族も恋も夢も泥流が一気に押し流してゆく……。上富良野の市街からさらに一里以上も奥に入った日進部落で貧しさにも親の不在にも耐えて明るく誠実に生きている拓一・耕作兄弟の上にも、泥流は容赦なく襲いかかる。真面目に生きても無意味なのか?懸命に生きる彼らの姿を通して、人生の試練の意味を問い、運命の不条理さと「それでも立ち向かう」という強い意志の大事さについて考えさせられます。 MCL編集部(ま)
今日の一冊1247 (2016/05/24)