[BookShelf Image]:1288
1999年4月11日、東京都知事選挙で石原慎太郎が初当選した日。
自らも政治家として田中角栄氏と相まみえた石原氏が、毀誉褒貶半ばするその真の姿を「田中角栄」のモノローグで描いた『天才』が話題となっています。『日本列島改造論』は、田中氏が首相就任直前の1972年6月に出版され一世を風靡しました。工業の再配置と交通・情報通信の全国的ネットワークの形成など、人とカネの流れを地方へという政策は、今でいう「地方創生」なのかもしれません。全国を縦横に走る高速道路網や新幹線網など、本書に記された動脈は44年経つ現在も褪せることなく伸び続けています。「ダメだというなら、それよりいい案を出しなさい」そんな田中氏の演説はどれも心を惹きつけます。 MCL編集部(士)
今日の一冊1204 (2016/04/11)