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1970年、日本テレビ系列で『細うで繁盛記』が放送開始された日。原作は『銭の花』。関東で銭という言葉に抵抗感があるという理由で、細うで繁盛記というタイトルに変更された。
終戦後、大阪生まれの加代が、伊豆・熱川温泉の老舗旅館「山水館」の元に嫁ぎ、幾多の試練を乗り越えて、旅館を盛り立てていく物語。毎回「銭の花の色は清らかに白い。だが蕾は血がにじんだように赤く、その香りは汗の匂いがする」という主人公・加代役の新珠三千代のナレーションと、義妹・正子で憎まれ役の冨士眞奈美の静岡弁で「加代!おみゃーの言うとおりにゃさせにゃーで!」「犬にやる飯はあってもおみゃーにやる飯はにゃーだで!」などのセリフを未だに覚えています。激動の昭和期、か細い容姿の中に大阪商人の根性を感じます。 MCL編集部(敬昌)
今日の一冊1110 (2016/01/08)