2026年 (令和8年)
6月6日(土)
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 十勝・上士幌町糠平に位置するタウシュベツ川橋梁。1937(昭和12)年に、旧国鉄士幌線の鉄道橋の一部として、18年間使用されました。ダム湖に残され、崩落などの劣化が進む橋梁の姿を記録した写真集『タウシュベツ川橋梁』。満点の星空と共に、雪の中、湖面に写る姿、虹のアーチとの共演…などなど、周辺の自然の移り変わりと共に変化する姿が写し出されています。自然の迫力に圧倒されると共に、静けさをも体感できます。

 へその緒がつながったままの赤ちゃんの、まさに生まれた瞬間の写真から始まる『浅田撮影局まんねん』。著者は、木村伊兵衛写真賞などを受賞している写真家・浅田政志。自身が地元の撮影局の二代目に扮し、赤ちゃんの成長の日々を撮影。赤ちゃんの成長とは対照的とも思える、著者の父を被写体とした「遺影写真の撮り方」と題した写真が、巻末に掲載されています。時にはユーモラスに扮装した様々なパターンの遺影。こちらも思わず笑みがこぼれてしまいます。様々な「生」を感じ取れる写真集。
 写真家・石川直樹が写し出す日本列島の「来訪神」儀礼写真集『まれびと』。秋田県のナマハゲ、新潟県のアマメハギ、鹿児島県のボゼ、岩手県のスネカ…。仮面の来訪神を「まれびと」と名付けたのが、国文学者・民俗学者の折口信夫。儀礼に参加する集落の人々の準備する様子や、泣きわめく子らの姿など、生活の中にある儀礼の形も写真で切り取っています。本の両見返しに、日本列島の地図が掲載されていますが、それらは見慣れた方角から描かれた地図ではなく、反対側から描かれた地図。それは何を暗示しているのでしょうか。著者の写真・文章と共に、巻末の「まれびと」等に関する論考も併せ読むと、影響しあう世界の文化のつながりや奥深さを感じ取ることが出来ます。 MCL編集部(は)

三冊堂766(2026/05/28)


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