2025年 (令和7年)
7月18日(金)
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午前10:00から
午後 6:00まで

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  『100年ハチミツのあべこべ魔法』は、魔女の遺産を相続した人間の女の子・ジャレットが主人公のシリーズ。相続した薬草の本を使ってハーブの薬を作り、まわりの人々や動物たちの困りごとを解決していきます。本書では、ハーブの香りのハチミツをつくりたい養蜂家・メリッサとのお話です。主人公のジャレットは困って訪れる人々や動物の話をじっくりと聞いて、まずは受け止めてくれます。一見わがままとも思える話でも、人を責めたりせず優しく大らかな物事の捉え方をしてくれます。多くのハーブの効能を教えてくれることも本シリーズの魅力ですが、そんな主人公の前向きで温かい心の世界観に、大人も癒されます。

 若い養蜂家・村井ナオシさんが主人公の『つるばら村のはちみつ屋さん』。つるばら村シリーズの第5弾です。ブナの森で覆われた、つるばら村の笛吹き山の麓に住むナオシさん。みつばちを飼っている彼の元へは、ふしぎな来客者が度々訪れます。「はちみつの味は、どんな花のみつがまじるかによって、味や色がかわる。」そうです。自然と共に暮らす人々のお話の中には、たくさんの季節の木々や花々が登場します。自然の描写が美しく、読み手も、その自然の中へ潜り込んだような感覚にさせられます。
 『昆虫の惑星:虫たちは今日も地球を回す』は、昆虫学者の著者が魅惑の昆虫世界へと誘います。「世界中の野生の植物の八○パーセント以上が、昆虫が花を訪れることで種子をつける。」そうです。昆虫の働きの恩恵を人間も日々受けていることや、昆虫との関わりを本書で実感できます。蜂蜜も恩恵の1つ。蜂蜜の在りかを教えてくれる鳥や、ミツバチが老化の速度をコントロールできることがわかっていることなど、昆虫に関する研究を易しい文書で紹介しています。 MCL編集部(里)

三冊堂719(2025/07/03)


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