子どもは、死んではいけない人だから、絶対に自分から死んではいけない―。小児科医である著者・細谷亮太先生が、何度も何度も繰り返す言葉。小児がんの専門医として、たくさんの子どもたちの死を看取ってきた細谷先生は、子どもたちの死はあまりにも不条理なものだと語る。死にたくなかったのに、死ななければならなかった子どもたちがたくさんいる一方で、若者の死因のトップが自殺であるという現実。どんなに医学が進歩したとしても、人間はいつかは死ぬ。死をさけられないものと感じて「生きる」ことは、充実した「いのち」を生きるためには、とても大切なこと。『生きようよ』という細谷先生のメッセージがずしんと胸に響く。
サイバラさんの本には、きれいごとはひとつも書かれていない。自身の経験されてきたことを包み隠さず話してくれるから説得力がある。王子様を見つけることよりも、自活して自分の足で歩くことができる大人になること。幸せは自分の手でつかむ。何回転んでもまた立ち上がればいい。人生、道は一つじゃない!苦しくて、危険だと感じたときは我慢しないで逃げていい。サイバラさん以外には、誰も教えてくれない大切なことが詰まった『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』。
悩みを抱えた若者たちに送る『10代のための生きるヒント』。「人とちがってもいい」「すべてのことをがんばる必要はない」「友だちはいなくてもいい」「無駄も大事」など、臨床心理士である著者が生きづらさや悩みを抱えた子どもたちと向き合い、感じたことをまとめた50個のヒントを紹介する。誰だって、何かしらの悩みを抱えている。肩肘はってつらくなった時、この本を開くと肩の荷が少し軽くなるかもしれない。正しい答えを見つけることができなくたって、それぞれの“らしい”生き方を見つけることができたら、きっと大丈夫!! MCL編集部(ふ)
三冊堂469(2020/09/10)