病気や家族の死、恋人との別れ、子どもの自立、老いの始まりなど、人生の岐路に立たされた人々が北海道をひとり旅する途中に、「空の彼方」という未完の小説を受け取り、その結末に思いを巡らせる中で、自分のとるべき道を選択していく『物語のおわり』。人生は選択の連続ですが、大きな選択を迫られたとき、自分を見つめ直せる場所や出会(合)いがあれば、それは後悔のない道を選ぶための大きな推進力になります。本書は、岐路に立ったときに自分と向き合うことの大切さをおしえてくれます。
日本が第二次世界大戦に至る過程には、いくつかの分岐点がありました。『昭和の戦争 日記で読む戦前日本』は、張作霖爆殺事件から敗戦までの七つの分岐点において、当時の指導者がどのような状況の中でなぜその選択をしたのか、日記をとおして再現しています。いかなる権力者も全知全能ではなく、不確かな情報をもとに、時間の制約を受けながら、確信を持てないままに決定を下しています。そのような過程を再現するには融通無碍な記録方法である日記がうってつけであると著者は言います。政治家、軍人ばかりではなく、市井に生きる人々が書き綴った日記から、今日においても私たちをひきつけてやまない昭和の戦争を考えます。
私たちがよく知っている歴史上の人物・有名人の偉業や大きく取り上げられた出来事。でも、その人のその時の年齢は?となると分からないのがほとんどです。『そのときあの人はいくつ? 何歳でも歴史はつくれる』は、時代も国も異なる101人の偉人・有名人が、人生のターニングポイントを迎えた年齢を年齢順に紹介しています。同じ年齢の頃、あなたは何をしていましたか?何をしているでしょうか?自分の人生と重ね合わせてみることで、また違った歴史が見えてくるかもしれません。 MCL編集部(吾)
三冊堂367 (2018/09/27)