最近、ちょっとしたきっかけがあって鉱物の世界に足を踏み入れた私。
もともとパワーストーンや宝石の類いは結構好きで、石の効能を調べたり、誕生石や石言葉を気にしたりしてはいたのですが、石そのものの構造や産地、歴史なんかを気にしたことはありませんでした。更に言えば、鉱物という枠組みの中には道端にあるような石や加工用の石、金属なんかも含まれるわけですが、そちらを意識したこともありませんでした。
しかし、鉱物のことを学び始めてからは様々な石が目につくように…。宝石やパワーストーンが100均で売っているのに気がついたり、石碑がどのような石で出来たものなのかということが気になるようになったりしました。そしてもうひとつ、十勝石に興味を持つようになりました。
十勝石と聞いて、私の中には“打製石器”と“小学生(特に男の子)の遊び道具”というイメージしかなかったのですが、鉱物・岩石好きの中では稀少な石として人気のようです。ネットで見かけた情報によると、十勝石のアクセサリーや置物が結構な値段で北海道物産展などで売られているとか…。
そして実は幕別町図書館のカウンターの奥にも十勝石を加工したフクロウの置物が置いてあるのです!猛禽類好きでもある私としては可愛くて仕方がない一品です。良ければ探してみてください(笑)
そして、なんとまぶさメンバーのご自宅にもだるまの形をした工芸品があると言うことでお見せ頂きました!こちらも可愛いです…(> <)お持ち頂きありがとうございました!
フクロウの十勝石工芸品
だるまの十勝石工芸品
そもそも十勝石とはどんな石なのか。図書館にあった書籍で調べたところ、一般的には黒曜石(岩石名としては黒曜岩)とよばれており、地学・考古学的な分類では火成岩の内の火山岩に属していて、流紋岩という石の1種なのだとか。
そして、流紋岩は原子や分子が規則的に並んでいる【晶質】と結晶化していない【ガラス質】が混ざりあって出来ていますが、黒曜石はその中でも【晶質】がかなり少なくほぼ【ガラス質】で出来ている石なのだそうです。また、色は通常黒ですが、たまに赤いのも産出するようです。
黒曜石の産出地域は意外と多く、北海道の他に静岡県、神奈川県、伊豆諸島、島根県、大分県など、主に温泉地で多く見られるようです。道内の採掘地で有名なのは遠軽町白滝村で、一説では埋蔵量が東洋一だとか!
十勝では上士幌町で多くの黒曜石が採掘されており、それを使った工芸品を販売している『㈱十勝工芸社』というギャラリーショップもあるそうです。機会があれば行ってみたいと思っています!
知れば知るほど奥の深い十勝石…そして岩石・鉱物の世界。 まだまだひよっこ鉱物女子ですが、興味のおもむくまま勉強を続けて行きたいと思います!
文/まぶさ(彩)