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世界トイレの日。2013年に国連の記念日として実施することが決議されました。
トイレ、というとCINEとかちで『トイレット』を鑑賞したことを思い出します。作中ほぼ喋らないもたいまさこさんが大変印象深い作品でした。その『トイレット』の原案がこの映画の監督でもある荻上直子さんの中編小説『モリオ』です。母の死後、足踏みミシンを譲り受けたモリオは仕事の傍らミシンの手入れをし、幼い頃憧れた花柄のスカートを作りはじめますが……。不器用ながらも前向きにマイペースに生きていくモリオの姿が描かれています。この本には『エウとシャチョウ』という小説も収められています。こちらは癌を患った猫とその猫を飼う女医のヨーコさん、そして同棲相手であるなんだかちょっぴり頼りない青年、エウの優しく穏やかな物語です。どの作品も、舞台や登場人物は違いますが、母やコンプレックスなど、共通する空気を感じます。 MCL編集部(綾)
今日の一冊4348(2024/11/19)