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1448(文安5)年の今日、刺身が初めて文書に登場したことから本日は刺身の日です。室町時代後期の書記官・中原康冨の文安5年のこの日の日記に鯛なら鯛とわかるやうにその魚のひれを刺しておくので刺し身、つまり「さしみなます」の名の起りとあり、これが初めて文書に登場する刺身に関する記録とされています。
では室町時代はどんな食事風景だったのでしょうか?作法も厳しい正式な本膳料理もありますが、普段の食事は現代の日本食に通じる一汁二菜か三菜とタンパク質と野菜と言う、質素ながらも比較的栄養バランスの良いものでした。また調味料については塩や酢・味噌が基本で、まだ醤油(これも室町時代の文献で初登場!)は高級品だったことから刺身はショウガ酢やワサビ酢で食べていたそうです。
他にも戦の時の食料〈兵糧丸〉の作り方や、室町時代に至るまでの平安・鎌倉時代の食文化についても記載されている一冊です。 MCL編集部(有)
今日の一冊3886(2023/08/15)