2024年 (令和6年)
7月29日(月)
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 日本手袋工業組合が1981(昭和56)年に制定した、手袋の日。これから手袋が必要になる季節に向けて、祝日の勤労感謝の日を記念日にしたそうです。

 冷たい雪で牡丹色になった子狐の手を見て、手袋を買ってやろうと思う母狐。しかし、母狐には人間への恐怖心があり、町へ出かけたものの途中で足がすくんで動けなくなります。母狐は子狐の手を人間の手に変え、銅貨をにぎらせ、必ず人間の手の方を差しだすよう言い含め、子狐をたった一人で町へ行かすことにします。無事に帽子屋へ辿り着いた子狐。差し出したのは狐の手でしたが、銅貨が本物だと確認した帽子屋は手ぶくろを子狐に渡します。
 新見南吉の不朽の名作。黒井健の優しげで儚げな絵が、子狐と母狐の心情をありありと表現します。もし、子狐が持っていたのが木の葉のお金だったら…と、最後の母狐の台詞に考えさせられます。 MCL編集部(そ)

今日の一冊2525(2019/11/23)