2024年 (令和6年)
11月28日(木)
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 1923年9月1日午前11時58分、関東大震災が発生した。

 東京の下町に生まれた「るつ子」は、良き相談役の祖母から、たしなみや人付き合いの心得といった暮らしの中の決まりを“着る”ということから学ぶ。現実的で生活に即した祖母の知恵は、関東大震災に遭って重みを増す。『祖母は米や財布や水筒や手ぬぐいを入れた風呂敷包みを二つ作り、それぞれ帯の上にしょった。「どうはぐれないでもないじゃないか。こんな際は一人を元にして考えなければだめ」』。大正期の女の半生を着物に寄せて描いた、暮らしと防災の知恵がちりばめられた「役に立つ」長編小説。 MCL編集部(敬昌)

今日の一冊1347 (2016/09/01)