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 935年の今日、紀貫之が土佐から京に帰着し『土左日記(土佐日記)』の旅を終えました。紀貫之といえば、和歌の才能にも優れ百人一首の歌人の一人でもあります。

 本書の監修者は百人一首の研究者。歌の成立背景から詠み人の人となりまで、平易な解説で百人一首を味わうポイントを紹介しています。「枕詞」「掛詞」などの知っておきたい和歌の基本用語から始まり、歌の情景を現代に例える説明も多くあります。『平安時代の関所は、現代のものに例えるならば新幹線が発着するような大きな駅のホーム』などなど。今に通じる人々の感情が理解しやすく、古典を身近に感じられる読み易い文庫本です。 MCL編集部(は)

今日の一冊1149 (2016/02/16)