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1984年、バレエダンサーのシルヴィ・ギエムが、パリ・オペラ座の当時の芸術監督ルドルフ・ヌレエフからエトワールに任命。入団3年目、19歳でバレエ団のトップスターとなりました。100年に一人の逸材と称された現代バレエの女王であるギエムは、今年2015年12月をもって現役引退することを表明しています。
姉クリスタルのバレエのレッスンについていったことから、バレエのとりこになってしまった少年デューン。才能に恵まれ、生まれながら家族からの期待を一身に背負い、整えられた環境の中でバレエに打ち込むクリスタルに対し、姉以上の才能に恵まれながらも、家族の誰からも応援されず、兄たちにいじめられながらも自分で道を切り開き、才能を開花させていくデューン。どちらにしても、幼い頃から芸術の道を極み歩んでいくことは険しい道のりでしょう。この本の原題は、「木曜日の子どもたち」。これはマザーグースの中の「Monday’s Child(月曜日の子どもたち)」の一節で、「木曜日に生まれた子どもは遠くを旅する」からとっているそうです。芸術に身を投じた者は、一生を通して技術を磨き、長い旅路を歩む。クリスタルとデューンは、どんなバレエダンサーに成長していくのでしょうか…。MCL編集部(修)
今日の一冊1100 (2015/12/29)