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1910(明治43)年の今日、東京の上野に日本初の木造アパートが完成したことから、アパート記念日。5階建て70室のそのアパートは、「上野倶楽部」という名称だったそうです。
両親が早くに他界し、ずっと一緒に暮らしていた祖母も亡くなり、一人では広すぎて高すぎるアパートに残された主人公のみかげ。彼女がぐっすりと眠れるのは、台所の冷蔵庫の脇という最も寝つけなさそうな場所でした。「ただ星の下で眠りたかった。朝の光で目ざめたかった。」という当たり前にある生活を切り取った一文に、広いアパートの台所に丸まって眠るみかげの姿が思い描かれ、胸が痛くなりました。 ＭＣＬ編集部（そ）
今日の一冊1047 (2015/11/06)
