[BookShelf Image]:531
浅草寺で羽子板市が開催される日。
江戸時代、毎年12月17・18日に正月用品や縁起物を売る店が境内に集まり「歳の市」と呼ばれ、人々で賑わう江戸随一の市としてその名が知れ渡っていました。「歳の市」は、「羽子板市」としてその形をとどめています。江戸末期、当時流行の歌舞伎役者の舞台姿の似顔絵を貼り付けるようになってからは、江戸の女性の爆発的な人気を集め、その年の当り狂言の人気役者の羽子板がずらりと並び、江戸中の女性が胸をときめかせて出かけたといわれています。現代では、その年の話題となった著名人(今年は錦織圭など)も羽子板となって年の瀬を彩っています。敷居が高く、わかりずらいと思われる歌舞伎。上方歌舞伎のホープ、片岡愛之助の半生を通して、歌舞伎の面白さ、奥深さを演技者の視点から紹介するとともに、悩みや悲しみを乗り越え、ひたすらに役者の道を歩んできた一青年の、清々しい生き方と夢が描かれています。 MCL編集部 (敬昌)
今日の一冊0723号 (2014/12/17)