2024年 (令和6年)
7月2日(火)
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 「東北学」を提唱する民俗学者が、名曲の数々の背景にある、北の近代がはらんで来た精神史をたどりつつ、昭和の日本人の心情の深層に迫ります。――というと、お勉強っぽく感じますが、「リンゴの唄」「北帰行」「ああ上野駅」「津軽海峡・冬景色」「みだれ髪」など全10曲、歌詞の背後にある物語を浮かべながら一気に読み通せます。戦後歌謡曲が、つねに「北」のイメージとともにありました。また、この本の書かれた視座が東京発ではなく、北からというのも、一層共感を覚えるのかもしれません。
 ※「リンゴの唄」の作曲は、幕別町生まれの万城目正(まんじょうめ ただし)さん。
 (な)
今日の一冊0425号 (2014/01/15)