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■資料情報

書名

ちびまる子ちゃんの短歌教室 かがやく日本語・短歌の魅力を感じてみよう!

満点ゲットシリーズ

著者 小島 ゆかり∥著、さくら ももこ∥キャラクター原作
著者典拠
出版者 集英社
出版年 2007.4
ページ数 206p
大きさ 19cm
ISBN
4-08-314040-2, 978-4-08-314040-2
分類記号 911.104
内容紹介
古典から現代までの覚えたい短歌100首をちびまる子ちゃんがわかりやすく解説します。作った人たちの気持ちを感じながら読んでみよう。ジャケット裏に「ちびまる子ちゃんの短歌を作ってみよう!」を掲載。
目次
この本に出てくる人たち
歌の心はみんなの心 小島ゆかり
第一章 自然の歌・季節の歌
『まるちゃんの自然の歌・季節の歌』の巻
石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも(万葉集) 志貴皇子
わが園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れ来るかも(万葉集) 大伴旅人
◆枕詞
春の園紅にほふ桃の花下照る道に出で立つをとめ(万葉集) 大伴家持
春過ぎて夏来たるらし白たへの衣干したり天の香具山(万葉集) 持統天皇
夕されば小倉の山に鳴く鹿は今夜は鳴かず寝ねにけらしも(万葉集) 舒明天皇
◆古代歌謡のおもしろさ
東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ(万葉集) 柿本人麻呂
田子の浦ゆうち出でて見ればま白にそ富士の高嶺に雪は降りける(万葉集) 山部赤人
◆万葉集
春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる(古今和歌集) 凡河内躬恒
見わたせば柳さくらをこきまぜて都ぞ春の錦なりける(古今和歌集) 素性法師
世の中にたえてさくらのなかりせば春の心はのどけからまし(古今和歌集) 在原業平
宿りして春の山辺にねたる夜は夢の内にも花ぞちりける(古今和歌集) 紀貫之
さつきまつ花たちばなの香をかげば昔の人の袖の香ぞする(古今和歌集) よみ人しらず
秋きぬと目にはさやかに見えねども風のおとにぞおどろかれぬる(古今和歌集) 藤原敏行
木の間よりもりくる月の影みれば心づくしの秋はきにけり(古今和歌集) よみ人しらず
◆古今和歌集
山ふかみ春ともしらぬ松の戸にたえだえかかる雪の玉水(新古今和歌集) 式子内親王
春の夜の夢のうき橋とだえして峰にわかるる横雲の空(新古今和歌集) 藤原定家
見わたせば山もとかすむ水無瀬河ゆふべは秋となに思ひけん(新古今和歌集) 後鳥羽天皇
昔おもふ草のいほりの夜の雨になみだなそへそ山郭公(新古今和歌集) 藤原俊成
◆ものぐさ太郎
さびしさはその色としもなかりけり真木立つ山の秋の夕暮(新古今和歌集) 寂蓮
桐の葉も踏みわけがたくなりにけりかならず人を待つとなけれど(新古今和歌集) 式子内親王
◆新古今和歌集
東風吹かばにほひおこせよ梅の花主なしとて春を忘るな(拾遺和歌集) 菅原道真
大海の磯もとどろに寄する波割れて砕けてさけて散るかも(金槐和歌集) 源実朝
あかあかやあかあかあかやあかあかやあかあかあかやあかあかや月(明恵上人集) 明恵
蟻と蟻うなづきあひて何か事ありげに奔る西へ東へ(志濃夫廼舎歌集) 橘曙覧
くれなゐの二尺伸びたる薔薇の芽の針やはらかに春雨のふる(竹の里歌) 正岡子規
◆改革の人・ユーモアの人 正岡子規
草わかば色鉛筆の赤き粉のちるがいとしく寝て削るなり(桐の花) 北原白秋
◆スーパー詩人 北原白秋
桜ばないのち一ぱいに咲くからに生命をかけてわが眺めたり(浴身) 岡本かの子
旅人のからだもいつか海となり五月の雨が降るよ港に(死か芸術か) 若山牧水
夏はきぬ相模の海の南風にわが瞳燃ゆわがこころ燃ゆ(酒ほがひ) 吉井勇
向日葵は金の油を身にあびてゆらりと高し日のちひささよ(生くる日に) 前田夕暮
鳴く蟬を手握りもちてその頭をりをり見つつ童走せ来る(鏡葉) 窪田空穂
鳴きをはるとすぐに飛び立ちみんみんは夕日のたまにぶつかりにけり(高村光太郎全集) 高村光太郎
鎌倉や御仏なれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かな(恋衣) 与謝野晶子
馬追虫の髭のそよろに来る秋はまなこを閉ぢて想ひ見るべし(長塚節歌集) 長塚節
葛の花 踏みしだかれて、色あたらし。この山道を行きし人あり(海やまのあひだ) 釈迢空
ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なる一ひらの雲(新月) 佐佐木信綱
街をゆき子供の傍を通る時蜜柑の香せり冬がまた来る(紅玉) 木下利玄
冬眠より醒めし蛙が残雪のうへにのぼりて体を平ぶ(白き山) 斎藤茂吉
◆まじめな天才 斎藤茂吉
◆近代の歌
◆短歌と俳句のちがい
胸のうちいちど空にしてあの青き水仙の葉をつめこみてみたし(植物祭) 前川佐美雄
◆自分に恋をした美青年
土鳩はどどつぽどどつぽ茨咲く野はねむたくてどどつぽどどつぽ(ひるがほ) 河野裕子
空をゆく鳥の上には何がある 横断歩道に立ち止まる夏(横断歩道) 梅内美華子
ふるさとの木に近づけば蟬だまるそんなに恐くないさ僕だよ(水行) 高野公彦
氷イチゴはじめ一さじ中年になりても口に夏の海満つ(金色の獅子) 佐佐木幸綱
とんぼには名がありません、太い尾に海のひかりを曳いて飛びます(与楽) 柳宣宏
月光に一葉揺らさず叱られてゐる崖の木を見てしまひたり(森羅の光) 伊藤一彦
水を出でおおきな黒き水搔きのぺったんぺったん白鳥がくる(泡宇宙の蛙) 渡辺松男
背のびしてむらさき葡萄採るやうに冬の昴を盗みたし今(鷺の書) 築地正子
雪の夜の鍋のとんとんとんがらしハラヒリホレと舌を見せ合ふ(希望) 小島ゆかり
◆不思議の国のオノマトペ
虫食いのみどりも共にきざむなり冬の蕪よ良くきてくれた(人間旦暮・秋冬篇) 坪野哲久
こんにゃくの裏と表のあやしさを歳晩のよる誰か見ている(鳴滝) 岡部桂一郎
新しきとしのひかりの檻に射し象や駱駝はなにおもふらむ(日本挽歌) 宮柊二
◆現代の歌
第二章 心の歌
『まるちゃんの心の歌』の巻
あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る(万葉集) 額田王
◆額田王をめぐる恋
われはもや安見児得たり皆人の得がてにすといふ安見児得たり(万葉集) 藤原鎌足
家にあれば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る(万葉集) 有間皇子
百伝ふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ(万葉集) 大津皇子
うつそみの人なる我や明日よりは二上山を弟と我が見む(万葉集) 大伯皇女
笹の葉はみ山もさやにさやげども我は妹思ふ別れ来ぬれば(万葉集) 柿本人麻呂
銀も金も玉も何せむに優れる宝子にしかめやも(万葉集) 山上憶良
旅人の宿りせむ野に霜降らば我が子羽ぐくめ天の鶴群(万葉集) 遣唐使の母
恋ひ恋ひて逢へる時だに愛しき言尽くしてよ長くと思はば(万葉集) 大伴坂上郎女
相思はぬ人を思ふは大寺の餓鬼の後に額つくごとし(万葉集) 笠女郎
うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しもひとりし思へば(万葉集) 大伴家持
◆万葉集のスター 家持
多摩川にさらす手作りさらさらに何そこの児のここだかなしき(万葉集) 東歌
信濃なる千曲の川のさざれ石も君し踏みてば玉と拾はむ(万葉集) 東歌
父母が頭かき撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつる(万葉集) 防人歌
◆東歌と防人歌
ほととぎす鳴くやさ月のあやめ草あやめも知らぬ恋もするかな(古今和歌集) よみ人しらず
月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして(古今和歌集) 在原業平
唐衣着つつなれにしつましあればはるばるきぬる旅をしぞ思ふ(古今和歌集) 在原業平
思ひつつ寝ればや人の見えつらむ夢と知りせば覚めざらましを(古今和歌集) 小野小町
◆夢はファンタジー
人の親の心は闇にあらねども子を思ふ道に惑ひぬるかな(後撰和歌集) 藤原兼輔
もの思へば沢の蛍もわが身よりあくがれ出づるたまかとぞ見る(後拾遺和歌集) 和泉式部
つれづれと空ぞ見らるる思ふ人天降り来むものならなくに(玉葉和歌集) 和泉式部
ねがはくは花のしたにて春死なむそのきさらぎの望月のころ(続古今和歌集) 西行
年たけてまた越ゆべしと思ひきや命なりけり佐夜の中山(新古今和歌集) 西行
月をこそながめなれしか星の夜の深きあはれを今宵知りぬる(玉葉和歌集) 建礼門院右京大夫
露と落ち露と消えにしわが身かななにはの事も夢のまた夢(詠草) 豊臣秀吉
十四日、オ昼スギヨリ、歌ヲヨミニ、ワタクシ内ヘ、オイデクダサレ(子規全集) 正岡子規
ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟われも雛罌粟(夏より秋へ) 与謝野晶子
それとなく紅き花みな友にゆづりそむきて泣きて忘れ草つむ(恋衣) 山川登美子
死に近き母に添寝のしんしんと遠田のかはづ天に聞ゆる(赤光) 斎藤茂吉
ニコライ堂この夜揺りかへり鳴る鐘の大きあり小さきあり小さきあり大きあり(黒檜) 北原白秋
白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ(海の声) 若山牧水
不来方のお城の草に寝ころびて/空に吸はれし/十五の心(一握の砂) 石川啄木
我が家の犬はいづこにゆきぬらむ今宵も思ひいでて眠れる(柿蔭集) 島木赤彦
あめつち に われ ひとり ゐて たつ ごとき この さびしさ を きみ は ほほゑむ(鹿鳴集) 会津八一
人間のいのちの奥のはづかしさ滲み来るかもよ君に対へば(微明) 新井洸
岡に来て両腕に白い帆を張れば風はさかんな海賊のうた(魚歌) 斎藤史
◆口語の時代
草の笛吹くを切なく聞きており告白以前の愛とは何ぞ(空には本) 寺山修司
べくべからべくべかりべしべきべけれすずかけ並木来る鼓笛隊(樟の木のうた) 永井陽子
長き長き手紙を書かむと思ひしにありがたうと書けば言ひ尽くしたり(紅梅坂) 稲葉京子
桃太郎と金太郎と勝負することなしされどああ少し金太郎好き(飛天の道) 馬場あき子
縄とびの縄にあふるる波あまたおおなみこなみゆうやみふかし(久露) 玉井清弘
ひだりてからみぎてににもつもちかえてまたあるきだすときの優しさ(天唇) 村木道彦
不思議なり千の音符のただ一つ弾きちがへてもへんな音がす(鴇色の足) 奥村晃作
かゆいとこありまひぇんか、といひながら猫の頭を撫でてをりたり(時のめぐりに) 小池光
観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生(水惑星) 栗木京子
今日までに私がついた噓なんてどうでもいいよというような海(サラダ記念日) 俵万智
校庭の地ならし用のローラーに座れば世界中が夕焼け(ドライ ドライ アイス) 穂村弘
私ならふらない 首をつながれて尻尾を煙のように振る犬(百合オイル) 江戸雪
雨の夜は河童が来るぞ噓ちゃうで玄関の前ぬたりとろんとろん(夜光) 吉川宏志
◆想像の翼
第三章 みんなの歌
[小学生の歌]
[中学生の歌]
[特別篇]
世界に一つだけの歌
歌人のさくいん
歌のさくいん
キーワード 和歌 評釈
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