兵士として優秀すぎたが故に、手がつけられない存在になってしまった男。元特殊部隊の精鋭ハラムは、過酷な任務で心を破壊され連続殺人犯へと姿を変えた。彼は、銃を使わない。姿を見せず、足音もさせず、ナイフ1本だけで野獣のように人間を狩る。そんな危険な男に対抗するための切り札として、FBIは、わずかな足跡だけで標的をおいつめる伝説のトラッカー(追跡者)を送り込むことに決めた。だが実は、その男L.T.こそがハラムに恐るべきサバイバル術を教え込んだ張本人であったのだ。深い森から大都会の雑踏へ 人間の限界を越えた逃走を続けるハラム。自らの手で殺人鬼を生み出してしまったという自責の念を胸に、L.T.は恐るべき執念で彼を追う。