2018年(平成30年)
8月20日(月)
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午前10:00から
午後 6:00まで

ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・

 井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』

本と本 本はつながる。    
本と人 本とつながる。    
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。

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 昭和30年から40年にかけて切手ブームが起こり、切手を収集することは「趣味の王様」とまで呼ばれました。「小さなキャンバスのなかに広がる豊かな芸術」と紹介されるように、それ専門のデザイナーによるデザインと、熟練された彫刻の技術を持つ匠の技によって作られる切手は、なるほど手元で楽しめる名画鑑賞なのかもしれません。浮世絵も仏像画も昆虫の絵も、どれも味わい深いです。東京オリンピックではオリジナルの切手が発行されることでしょう。『切手 NHK美の壷』

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 あとがきで著者は「第2次世界大戦中、兵役で栃木県佐野に駐屯していたとき、軒下などで遊んでいる子供たちを見たとき、自分がこの子らの将来のために死ぬなら多少の意味があると思ったが、そのおろかさに気づいた。このあたりが戦場になれば、まず死ぬのは兵士よりもこの子らなのである。終戦の放送をきいたあと、なんとおろかな国にうまれたことかとおもった。(むかしは、そうでなかったのではないか)。ここから江戸期や明治時代のことを考え出し、小説を書き出した。」と書いてます。まさに『この国のかたち』、日本が歩んできた“いま”を歴史をひも解いて独自の方法で日本思想史を語った一冊です。著者が急死するまで「月間文藝春秋」に連載していた歴史エッセイ。全6巻刊行されています。

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 雪の結晶の研究といえばこの方、中谷宇吉郎さんです。私たちが現在様々な雪の結晶の形を知ることができるのも、中谷さんのおかげといっても過言ではありません。また、「雪は資源である」という名言を残しており、雪は利活用できる資源であると考えていました。実際、現在雪を利用した冷房や野菜等の低温貯蔵などが行われ、私たちの身近なところに中谷さんの研究が役立っています。中谷宇吉郎さんは、1930(昭和5)年に北海道帝国大学(現・北海道大学)に赴任し、1962年に亡くなるまで雪や氷の研究を精力的に続けた実験物理学者ですが、研究の傍らに多くの評論やエッセイを残しています。このエッセイ集では、生涯の研究テーマである雪や氷に関することや、日常にひそむ科学の話題、科学的な考え方とは何か、など私たちの日常にも科学が身近であることをエッセイを通して伝えてくれています。『雪は天からの手紙』には、特に若い世代に向けたメッセージが込められており、未来を担う若い方々に読んでいただきたい一冊です。

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