2018年(平成30年)
10月21日(日)
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午前10:00から
午後 6:00まで

ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・

 井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』

本と本 本はつながる。    
本と人 本とつながる。    
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。

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 近現代の名作から学生の投稿歌まで、テーマごとに気になる短歌を集めて、人気歌人である著者が、あれこれまとめた『ぼくの短歌ノート』。「身も蓋もない歌」や「賞味期限の歌」などの思いもよらないテーマで、選びぬかれた短歌も面白いが、著者ならではの視点で加えられた講評がまた良い。興味深かったのは、世の中には、たくさんのモノが存在するが、短歌に詠われる頻度には大差があるということ。高級鮨屋で食べる鮨の歌はほとんどないのに対して、コンビニやスーパーの鮨の歌は多い。という具合に…。短歌って、面白い!!と、短歌の魅力が存分に伝わる短歌エッセイ。

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 親子三人で穏やかに暮らす栗原家に、ある朝かかってきた一本の電話。電話口で「子どもを返してほしい」と言い募る女は「片倉ひかり」と名乗った。その名前は、確かに息子の産みの母の名前だった…。『朝が来る』は、子供を産めなかった者と、子供を手放さなければなかった者の葛藤と人生を描いた長編小説です。

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 人間がその固有の歴史の出発点において最初に獲得した不思議で可能性に満ちた道具であり、人間の精神に関わる文化そのものを生み出した「ことば」。印刷という技術により書物や新聞を生み出し、今なお切り開かれるメディアの一つである「ケータイ」。ケータイというメディアを媒体に、「ことば」という道具の歴史と現在とを明らかにすることで、「ことば」が支えている人の思考力や想像力、感性や行為が直面している問題を掘り下げた『ケータイ化する日本語』。空気のような「ことば」について、よくよく考えるトリガーになります。

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