2019年 (令和元年)
5月25日(土)
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午前10:00から
午後 6:00まで

ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・

 井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』

本と本 本はつながる。    
本と人 本とつながる。    
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。

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 今月24日、アメリカ出身で日本文学と日本文化研究の第一人者であるドナルド・キーンが永眠。2011年の東日本大震災発生直後に日本へ帰化することを表明し、大きな反響を呼んだことは記憶に新しいと思います。
 「日本のどこが一番好きですか」という定番のものから、「日本文化は世界にただ一つしかないユニークなものだと思いませんか」というアカデミックなものまで、日本人の質問から精神構造や文化を分析した日本人論、『日本人の質問』。前述の質問では、海外において、日本は個人より集団を大切にするというのが一般的な見方ではあるが、明治以来の日本文学は「個人」を発見する過程を描写するものであること、日本で最も広く尊敬されている人は皆、個性の強い人であることから、日本文化を特徴づけるのは、あくまでも個人であると思いたいと回答しています。

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 幸福と安定の時代である現代。そんな時代だからこそ、芸術作品に恐怖と戦慄が求められるのは当然であると作家・夢野久作は言っています。小説も、ひとつの芸術作品ですから、”傷口に塩をなするような読後感”で心を逆撫でする小説が求められてるのも当然かもしれません。『厭な物語』は、巨匠アガサ・クリスティーが女性の闇を抉った「崖っぷち」など、人間の心の恐ろしさを描いて読者をひきつける海外の短編の名作11編を収めた一冊です。どの作品も後味の悪さは保証します!

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 2月14日といえばチョコレート!ということで、『チョコレート イチは、いのちのはじまり』は、チョコレートができるまでとその背景にある歴史や問題をイラストと写真で詳しく解説した児童書です。児童向けですが、大人でも意外と知らないカカオがチョコレートになるまでの工程、いつ作られるようになったのかやカカオ農園の労働問題なども取り扱われているほか、自分でカカオからチョコレートを作るためのレシピも掲載しており、しっかり学べる一冊です。

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